分析プロセス
続いてブレインストーミングを実施する分析チームは、事業開発を取り囲む重要課題の不確実性について論議を行います。構成員は、それぞれの専門領域の知見に従い、率直に意見を戦わせ、お読みになる方々が、外的環境に対して共通の認識を持って対処していくことができるよう、開発途上で遭遇する可能性のある様々な事象(技術のブレークスルー・法規制・生活様式の変化等)をその「不確実性」と「ビジネス環境に与えるインパクト」の両面から分析します。

ベネフィット
不確実性が低い事象は、ほぼ確実に現実のこととなることがわかっていることであり、すべての戦略オプションに反映させるべき事柄となります。特にインパクトの大きい事象については、十分な対処が必要です。

しかし、ここで特に重視して頂きたいのは、逆に不確実性が高く、インパクトが大きい事象です。こういった事象は現状の情報だけでは発生確率そのものすら云々できない事象であり、企業にとって、大きなチャンスになる反面、大きなリスクにもなることを覚えておかなければなりません。事業開発に取り組むプロジェクトチームは、この事象が発生した場合の戦略オプションを作成し、目を離さずことの成り行きをウォッチしていく必要があります。

未来は原則的に予測不可能なものです。しかし、先の見えない大海原を進んで行くため、待ちかまえる危険を事前に予測し、その発生可能性に応じた準備をすることは可能です。ここでは、市場の重要課題に対する分析チームの意見を提示します。是非、皆さんがお持ちの情報を付け加え、御社自身の戦略オプション策定にお役立て下さい。