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モバイル通信業界は、国境を越えて活動するグローバル通信企業の登場で大きな変革期を迎えている。これらのグローバル企業は、一連の分散した国内事業を運営するやり方(多局的組織)から、真のグローバル企業、即ち規模の経済を生かしながらも国や地域ごとのニーズや文化の違いに応じられる企業へと脱皮する移行期をうまく乗り切る必要がある。 このレポートは、グローバリゼーション・プロセスの進行過程と、グループを通じたグローバル・ブランドの展開やコア・サービス開発における優先順位について論じる。グローバル通信企業は共通ネットワーク・インターフェース(アプリケーションとネットワークのやりとりを可能にするインターフェース)をもっと増やしてアプリケーション移転の簡便化を図りたいが、コストや時間の制約があるため標準化が思うように進まない。そこで経過措置として、通信企業やその依託を受けたシステム・インテグレーターはミドルウェア・ソリューションを開発している。
著者によれば、音声中心のサービスからモバイルのデータ・サービスという新時代への劇的な変化に取り組むためにサードパーティの活用が増えてきたという。アプリケーション開発、システム統合、現行のサポート・サービス提供等の分野でもサードパーティが活躍する。だが同時にグローバル通信企業は自社の能力を結集するコンピタンス・センターを創出し、長年培ってきたネットワーク・グループとしての専門知識を活用する道も探っている。 レポートはサービスの開発・展開への様々な取り組みにスポットを当て、バリューチェーンの中で企業に波及する影響について論じる。(29ページ) (著者:Dave
Alker, Rob Edmonds, Martin Schwirn,
Robert
Thomas)
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