内容 |
情報アクセスにキーボードとモニターを必要とする現在のパソコンの先には、コンピュータを着用できる世界が拡がっている。服の一部に組み込んだり、体に取り付けたり、手術で体内に埋め込むことさえ可能だ。 ウェアラブル・コンピュータはその固有の特徴により、現在は主に産業用や軍用、警察、保安、医療目的で利用されている。ウェアラブル・コンピュータなら、両手を空ける必要がある作業や、狭いスペースでの作業、内密に任務を遂行しなければならない技術者や兵士の作業効率を高めることができる。着用可能な端末が、これまでは困難あるいは不可能だった仕事も実行可能にし、それ以外の仕事も短時間でこなせるようになるだろう。
現段階では、一般ユーザー向けは産業用や軍用 に比べると有望とは言えない。市場には幾つか目新しい商品が出回ってはいるが、消費者はもっと説得力のある用途を提示されないと納得しないだろう。それに、ラップトップやデスクトップよりウェアラブル・コンピュータの方が明らかに有利だということも示す必要がある。 とは言え、いずれはウェアラブル・コンピュータ革命がコンピュータのイメージを一新することは間違いない。この革命がいつ、どんな規模で起こるかは、電源とインターフェースの進歩次第である。
(10ページ)(著者:Carolyn Sleeth,
Lindsay C. Wilson) |