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証券取引などの仲介業務や個人向け銀行業務その他の金融サービスをインターネット経由で行う、いわゆるｅファイナンスが普及してきた。ｅファイナンスは、新市場を求める企業や自国の経済開発を進めたい国家に有望な機会を提供してくれる。金融サービス業界はITに多額の投資をしてきた。
平均的な銀行は非金利経費の15％をITに投じており、業界全体では毎年250億ドル以上がITに注ぎ込まれている。先進国市場の成長鈍化を背景に、金融サービス企業はIT投資の効果を最大限に生かして新市場進出を果たそうと、収益性の高い新市場に注目している。
携帯電話が急ピッチで普及している発展途上国では、ｅファイナンスに出番が期待できそうだ。とは言えパソコンとインターネ
ットを基本とするITインフラが整備された発展途上国はほとんどない。インフラ面の不備に加え、ｅファイナンスの発展を促す法規・規制の枠組みも整っておらず、これらの点が発展途上国にとってネックとなっている。しかもこうした国にとって、IT需要の喚起につながるような技術教育の土壌を育てることはきわめて難しい。
このレポートは大なり小なりｅファイナンスが導入されているアルゼンチン、メキシコ、エストニア、インドの４カ国を取り上げ、新興市場でｅファイナンスを提供する際に企業が考慮すべき課題を指摘する。
(8ページ)（著者：Miguel
de
Figueiredo）
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