官民を問わず、企業はポータル技術に大きなチャンスを認めている。初めてPCネットワークが構築された1980年代以来、ほとんどの企業はポータル開発に散発的な取り組みしかしてこなかった。だが現在の技術を以てすれば、顧客・社員・取引先への情報提供を大幅に改善でき、しかもコスト軽減が期待できる。
今日、グローバル2000と称される世界2000位以内の大企業の多くは、既にポータルを設置済みか現在開発中である。だがほとんどのポータルはあまりレベルが高くなく、本来の威力をフルに発揮するにはほど遠いのが現状だ。
ポータル開発投資で重点が置かれているのは、拡張可能ではあっても予めきっちり構成された枠組みへの一元化である。だが企業ポータルが最終的に目指すべきは、問題をリアルタイムで解決できるようなカスタマイズされた環境だろう。
企業ポータルがそこまで高度なレベルに達するためには、ウェブ開発会社やポータル管理者は二つの問題点を克服しなければならない。第一は会社に適した利用方法を決め、ポータルの重点項目を定めること。第二はさまざまなアプリケーションをポータルの枠組みに収めるわかりやすい方法を見つけることである。
(11ページ)(著者:David Rader)
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