米国ではこのところ有名企業の不祥事が相次ぎ、広く採用されている一般会計原則(GAAP)の正確性や有効性について、あるいは順守の状況について、改めて疑惑が浮上してきた。エンロン(テキサス州ヒューストン)、ワールドコム(ミシシッピ州クリントン)、グローバル・クロッシング(バミューダ、ハミルトン)、会計事務所アーサー・アンダーセン(イリノイ州シカゴ)の倒産を始めとする一連の騒動は、コーポレート・ガバナンスや財務報告、会計処理を巡るさまざまな問題に取り組みを促すきっかけとなっている。
こういった企業スキャンダルは、GAAPの会計の限界についての議論を呼び、企業業績を幅広く評価することを目的としたその他の数多くの基準にも関心が集まり始めている。その結果、企業業績を評価するための追加的な規制や投資家要求に企業が対応することを可能にする一連の動きが出てきている。
通常の財務基準を超えて、投資家や規制当局からの増え続ける業績評価の要求に企業は直面しているため、業績評価のための新しい基準や評価方法を導入するための積極的な再評価プロセス行い、成功する企業も出てくるだろう。このレポートで述べているような新しい評価方法の利用により、投資家の高いレベルの信頼感を得ることなり、新たな競争優位の源泉となり得る。(10ページ)
(著者:Miguel de Figueiredo, Thomas M. McKenna)
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