内容 |
エンタプライズ・ソフトウェアや情報技術がフロント/バックオフィスの業務プロセス改善に成功を収めたことから、製造業やプロセス産業ではこうした技術のプラント・工場への導入を検討し始めている。既存の自動化ハード/ソフトで実現可能な水準以上に製造・処理能力を引き上げられると見込んでいるためだ。
フロント/バックオフィス向けのソフト市場を独占しているのは、
オラクルやSAPといったERPソフトの大手である。だが工場が対象となれば、インダストリアル・オートメーション専門の大手メーカーの方が自社のハードウェアと最適化プロセスの統合にかけては一日の長があり、優れた製品やサービスの提供が可能ではないか。自社ツールの改善に取り組んできた強みを生かせれば、ハード、ソフト、サービスをうまく組み合わせた魅力的なソリューションが期待できる。
自動化ツール統合に関する専門知識の需要が高まる一方で、本来の牙城であるハードウェア市場の伸びが鈍化してきた。こうした背景から専門メーカーは飽和状態に達した市場の外に新たな商機を求め、幅広い産業で製品へのサービス付加を狙っている。そのためには自社製品の差別化が欠かせず、一般商品より利益率が高い良質のサービス提供を視野に入れるべきだろう。社内全域でプランニングソリューションを導入すれば工場生産性は向上するとの例証もあり、自動化業界では技術革新や新しいビジネスモデル構築に拍車がかかっている。 (12ページ)(著者:Carolyn
Sleeth, Miguel de Figueiredo, Robert Thomas)
|