Web会議はシリコンバレーのベンチャー企業群が5年ほど前に着想したものだが、今では企業の標準的なコミュニケーション手段となっている。Web会議サービスをよく利用するのは大企業の社員だ。彼らは社内発表や研修、共同作業、マーケティング、カスタマー・サービスなどのために毎月百回以上のミーティングを開く。Web会議は、システムインテグレーションの問題がいくぶん残ってはいるものの、比較的使いやすくてローコストな技術と言える。
年間5〜10万ドルの予算で全社員にWeb会議へのアクセスを提供することが可能だが、この程度のコストなら、出張費を考えただけでも十分妥当と言えるだろう。しかも社内利用でWeb会議のメリットを実感した企業は早速ファイアウォールの外でも利用したいと考え、顧客やサプライヤーともオンラインで会議を開くようになりやすい。
サービスの先駆企業にとってこのビジネスはまだ数十億ドルの規模には成長していないが、Webを使ってビジネス上の問題を解決する試みの中で成功例の一つであることは間違いない。音声や学習コンテンツを一体化するなどの高度化が実現すればWeb会議 の普及は一段と進み、市場での成功は確固たるものとなろう。 (9ページ)(著者:David
Rader)
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